どうもこんばんは
チャルトンリサです。
本日はこんな記事を見かけたのでご紹介します。
gendai.ismedia.jp
個人的には、「まさか、現代ビジネスさんがこんな記事を載せるなんて…」と驚きました。
なぜかというと、「住宅ローン完済までの平均期間は14年」というのは住宅ローンの借り換えによる完済を含めているにもかかわらず、「4割近くは10年以内に返済を終えている」と言っているからです。
まったくデータ分析がなされていないので、正直何か忖度しているのかと勘ぐってしまうくらいです。
以下、記事を引用しながら、コメントしてみました。
4割近くは10年以内に返済を終えている
しかも、平均25.4年返済で組んでスタートする住宅ローンだが、繰上げ返済などによって実際にはそれよりかなり早く返済を終えている。
やはり図表1をご覧いただくと分かるように、完済までの平均経過期間を5年刻みでみると、「10年以下」が37.3%と最も多く、次いで「(10年超)15年以下」が33.3%で、15年以内に完済している人が合わせて70.8%に達する。反対に、完済まで15年超かけている人は3割以下にとどまる。まして、「(30年超)35年以下」の人はわずかに0.7%というのが現実だ。
全体の平均をみると、16年度は14.4年。12年度は13.7年だったから、少し長くはなっているものの、当初は平均25.4年でローンを組んでも、実際にはそれより11年も短い14.4年で完済している。
⇒イメージよりも短くなっているのは、以下2点によるものです。
①借換による完済を含めているから。
住宅金融支援機構のデータにも、借換が約30%含まれていると説明されている。
借換の場合、当初借入から10年以内に借り換えるのが一般的。
なぜなら、当初期間固定金利選択型を選ぶ人が比較的多く(新規実行のうち 約30%)、
この方々は金利低下が続いたことで借換によるメリットが得られる人が多いため
②借り換え住宅ローンも集計対象となっているから
借換住宅ローンの場合、借換前の利用期間が集計対象とならないため、実際よりも短くなってしまう。
さすがに、25年で組んだローンを15年で返せる人は
中々いないのが現実です。
これなら、30歳で組んでも40代半ばで終了し、40歳であっても50代半ばで終わる。40歳で組んだ場合など、年齢が高くなるほど収入は増えるだろうから、繰り上げ返済などによって完済までの期間がいっそう短くなる可能性がある。
⇒実際には30歳代で初めて住宅ローンを組み、低金利が続く中10年後40代で借換を行い、
その後15年前後で退職金で繰り上げ返済するというのが一般的な流れ。
したがって、完済までの平均経過期間が15年未満となるのは当然。
日本人の勤勉さはこんなところにも表れている。最近はそんな日本人の特性も随分失われつつあるといわれるものの、実はまだまだ捨てたものではないのかもしれない。あまり怖がらずに住宅ローンを組み、若いうちに多少頑張ってマイホームを取得しておくことが老後の安心につながるのだ。
⇒データ分析がめちゃくちゃなので、日本人の勤勉さが表れているとは言えないのでは??
金融機関で働いている身としては、この記事のあまりに乱暴なデータ分析と結論付けに、正直唖然としました。
それを週刊ビジネスさんが記事にされていたので、ちょっと取り上げてみました。
ではまた